sanaritxt’s blog

思考をぽつぽつ置いておくところです。

2017-01-01から1年間の記事一覧

第二十五回文フリ東京に参加します

みなさまこんにちは。前回の更新以来、間が空いてしまいました。すっかり寒くなりましたね。 さて、今回文フリ東京に参加します。ブース位置は1階、B-23です。 頒布書籍お品書きは新刊小説『虹色の世紀』と『平行線別離』(のこりごく僅か)です。双方とも持…

文フリ大阪ありがとうございました!

大変遅くなりました。文フリ大阪では、私のサークルブースにお越しいただき誠にありがとうございました。イベント当日、到着が大幅に遅れたため、お待ちいただいていた方には大変ご迷惑をおかけいたしました。にも関わらずお越しいただき、とても感謝してお…

短編 「午前三時半 BAR地下一階」 題「酒」

「あなたなしでは、いられない?…なんて。古い歌だっけ。あったよね。確か。ねえ、ね。聞いてる?ジンライム美味しいよ。香りと、熱さね。喉に滲みるのがいいよね。胸が焦げて身震いするよ。これ、何かに似てる。うーん…。あ、酔ってて聞いてないでしょ。も…

文フリ大阪に参加します

ブログアップするのが当日になってしまいましたが、文フリ大阪に参加します。みなさま遊びにきてください! お品書きは、春東京で頒布した 「別れ」をテーマにした連作短編小説『平行線別離』に付録本、『掌編小説集300字』が付きます。 『掌編小説集』は、…

言語結晶

人にあまり興味がないせいか、自分も人から覚えられたり認識されると思っていない。相手のこともろくに覚えていないし、相手もこちらをすぐに忘れる。最初からこうではなかった。軽薄に誰かを強く強く信じたし、予想外に裏切ってしまったこともある。自分が…

300字短編「隔世」(題材 渡す)

すずみさんへ私が女学生の時分、お祭りへ行くときに、かあ様がこの浴衣をこしらへてくださいました。今のすずみさんの方が背高だとおもひますけれども、きつと似合ひます。おばあちゃん 寮に送られてきた浴衣に手紙が添えてあった。祖母の手書きの文章を見る…

300字短編「抱擁」題 かさ

「かさ」を題材に300字以内 抱擁 まだ雨は降らないらしい。面会時間内にお見舞いに行った。病室を囲うビニールから顔を出すと跳ねるように喜んでくれた。ずいぶん小さくなった、と思ったけれど、言わなかった。去年の春に、二人でオルガン通りに行ったことを…

文フリ東京ありがとうございました!

遅くなりました。イベントに参加して来たのでご報告いたします。 今回私のブースにお越しいただきありがとうございました! 気にかけて下さった方や、ブース運営にご協力下さった方にも御礼申し上げます。 委託本もあって、ブースはとても賑やかでした。 開…

300字短編 「虹」 (テーマ:色)

ツイッター300ショートショート企画に参加します。 https://mobile.twitter.com/Tw300ss/status/860826497883308033 虹 ぱらぱらとした音が止み、少しだけ窓を開けると強く雨の匂いがした。「虹、」すぐ近く、背後で眠っているはずなのに声がしたので見ると…

無料配布ペーパーのお知らせと、お試し 短編「給水塔の空」文フリ東京C-63 「平行線別離」収録

もうすぐ文フリです。 無料配布冊子できました!お気軽にお越しくださいね! 無配はショートショート2本収録 葉桜の公園で 「呼び名」 給水塔の上で 「給水塔の空」 給水塔の空は、本編収録短編の元バージョン。 「氷」というお題に沿って300字のショー…

お試し 短編集「平行線別離」より短編「木陰の告白」1/4 文フリ東京C-63 #平行線別離

本記事最後に、「平行線別離」の概要をご説明した前回の記事へのリンクがあります。 「平行線別離」#平行線別離 より、 試し読み短編 木陰の告白(短編 未発表「花」二〇一七年四月二十七日) 木陰の告白 「お久しぶりです。何年振りでしょうか。

文フリ東京に参加します1階C−63 「別れ」と越境がテーマの短編集「平行線別離」#平行線別離

はじめまして。あるいはお久しぶりです。お元気ですか。 無事に新刊ができあがり、ようやく文フリ東京に参加できそうです。 「別れ」をテーマにした新作短編集『平行線別離』(文庫版56ページ)500円です。ワンコイン。 印刷が上手くいっていたらいいな。 こ…

300字短編「呼び名」(オリジナル)

お題に沿って300字のショートショートを記す企画に参加します。 今回のテーマは「散る・散らされる」です。 どうぞよろしくお願いいたします。 今夜21時開催です。第三十一回のお題は「散る」です。桜、水、光、様々なものが「散る・散らされる」光景を作品…

お試し「坂崖村地域侵攻録」第一章「残像」段三 途中まで

続き 「焚き火トマト、って名前のお店があるんですよ。知ってます?」 小西さんは早足で歩きながら、駅へ向かう石畳状に舗装された街路を進む。それに続いて私と菱田さんが並んで歩く。不思議なお店の名前だ。初めて聞いた。私たちは夜の街を泳ぐように、前…

300字短編「消せないほくろ」(オリジナル)

今回も「Tw300字SS」さま(@Tw300ss)の短編ショートショート掲載企画に参加します。 第三十回のお題は「飾る」です。場所、人、物、心、言葉等、「飾る・飾られる」光景を作品にして下さい。詳しい概要→ https://t.co/GtCHTLOpLL に沿って3/4日21時~24時に …

ストーリーが特に何もない本がよくわからないと言われること

こんにちは。 前掲の試読小説が段々形になって来ています。 代わりに分量が増えているので、一息に読み切れるものでなくなりつつあります。 また、更新を重ねるうちに構成が変わり、話の流れに変化があるところもあれば、本の記述そのままのところもあるので…

同じ月の模様を見ているか

集まった子供達を大人があやす。 満月の描かれた絵本を開いて掲げ、それを正面から右の子供へ、左の子どもへ、ちゃんと見えるようにゆっくりと振りながら噛んで聞かせるように言う。 「お月様には、うさぎさんがいるんです!」 「わー」 いるんだ!その子供…

俳句と300字短編「給水塔の空」(オリジナル)

「Tw300字SS」さま(@Tw300ss)の短編ショートショート掲載企画に参加します。 先行して、ツイッター俳句企画 「せつない句会」さま(@setsunaikukai) へ投句した俳句があります。 その際の様子はこちら(ツイートへのリンクです) https://twitter.com/set…